概要
とうとう発売されたZen3のRyzen、5000シリーズ。
想像よりもかなりできが良いようで、各種ベンチの結果によると特にゲーム用途での性能がとうとうIntelを追い越した感がある。
初代ZenのRyzen7 1700、Zen+のTR 2920Xという具合にCPUを更新してきたようにここ数年はずっとRyzen押しだった私だが、Zen2は学生時代の発売でお金がなくてスキップしていたので、Zen3はかなり魅力的に見えた。
しかも最近RTX3080を買ったのだが、TR 2920Xではどうにも性能を出し切れていない印象であり……。魔が差してRyzen5 5600Xをポチってしまった。
コア数は半分になるものの2世代分のIPCとクロックの進化があるのでかなり期待大。Cinebench R20とか3D MarkとかFF14ベンチをやってみた結果を記す。
Zen+ 12core VS Zen+ 6core(Gamemode) VS Zen3 6core、またZen3でのメモリクロック2400MHz VS 3200MHzを比較しているので気になる方は下をどうぞ。
まとめ
Zen3発売直後にアマゾンで買ったマザー(MSI B550 MPG Gaming plus)はしっかりBIOS更新済みでした。
Zen+からの買い替えだと異次元のシングル性能。12コアのTR 2920Xと比べてシングルのCinebenchスコアが約1.5倍。FF14ベンチのスコアも1.4倍に。
- 割とコア数も要求される3DMarkはあまり差がないが、数%勝っている。
忍者5の空冷環境(室温25度)でベンチ中でも温度が60度を上回ることはなく、非常に扱いやすいCPU。さすがTDP65Wである。
メモリも2400MHz から3200MHzに変えてみたものの、ベンチマークのスコアに与える影響は軽微であった
満足の行く性能であったが、12coreのThreadRipperからの買い替えだと主に所有欲的ななにかが満たされず少し物足りない……。一度ハイエンド買うと戻れないものなのね。
- 次の更新ではまたThreadRipper買おうと心に決めた。
ご祝儀終わって、5000円も値下がりすればとてもお得感がありそう。30000円で買えるようになったら神。そんな感じのCPUでした。
購入の経緯
初日に5600Xか5900X、5950Xのどれかがポチれれば買ってしまおうと思っていたところ、初日は残業で19:00の争奪戦に参加できず。当然各種ECサイトは全滅であった。
諦め気味に翌朝11:00起きがけにヨドバシを覗いてみたところ、なぜか5600Xの在庫が復活していたのですぐさま買った。
というわけで今回の争奪戦で買えたのは5600Xだった。ThreadRipperからの更新なのでコア数は減るが、ゲーミング性能は果たしてどうなるか。
……そもそもDDR5に変わるまでCPU更新はしないようにしようと思っていたのだが、運良く買えてしまったということを言い訳にして行った完全なる予定外出費である。
マザーとCPUクーラー、ついでに3200MHzのメモリも買った
当然マザーを買わなくてはならないが、予定外出費だし、次のDDR5対応ThreadRipperまでの繋ぎのつもりだし……ということでX570ではなくB550にすることにした。
万が一BIOS更新アプデされてないのを引くと面倒だと思ったので、Flash BIOS的なCPUなしでBIOSを更新できる機能を持つやつを買おうと思った。リーズナブルなお値段なものを絞り込んだところASUSのTUF Gaming PLUSかMSIのMPG B550 GAMING PLUSのどちらかかなあという感じであった。
結局MSIのほうが20%引きクーポンついてて安かったのでMSIにすることにした。
MSIのマザーを買うのは久しぶり。最初にメイン用に組んだPCでMSIのZ87を使っていた思い出。新品5000円位で安かったので買ってみたらSPDI/Fがついていたり、軽いOCにも耐えてくれたりととても良コスパな板であったので自分の中では好印象なメーカーである。
また、届いたマザボの箱の側面に、「BIOS更新済み」とのシールが張ってあった。結局Flash BIOS付きを選んだのは杞憂であったようである。
さらに、TR4からAM4への買い替えなのでCPUクーラーも買い換えなきゃならん。CPUをヨドバシで買ったので、そのポイントとほぼ同額で買えそうなやつということでサイズの忍者5を買った。
まあTDP 65Wなのでちょっと過剰な気もするが、ヒートシンクはでかいに越したことはない。
そして、今までは2400MHz のメモリを6700Kの時代から使っていたのであったが、最近はメモリも安いし、せっかくの最新CPUに遅いメモリというのは悲しいのでついでに3200MHzのメモリも買ってみた。
で、先週日曜に一足早くメモリとマザボが到着。その翌日にいよいよRyzen5 5600Xと忍者5がヨドバシからやってきた。
マザーとメモリが12,000円位、CPUが44,000円(4000ポイント付き)、忍者5が6000円(ポイントで購入)で計68,000円といったところである。
ベンチ条件
そういえばThreadRipperはGamemodeというコア数をCCD跨ぎがないように調整してゲームの性能を上げるモードがあるというのを思い出したので、2920Xの6コアという条件も足してみた。
TR 2920X 環境
- OS: Windows10 Home
- CPU: Ryzen ThreadRipper 2920X(通常12コア or Gamemode 6コア)
- MB: Asrock X399 phantom gaming 6
- RAM: 2400MHz 16GBx4
- システムディスク: HP EX950 NVMe 500GB
- ドライバ: 456.55
Ryzen5 5600X環境
- OS: Windows10 Home
- CPU: Ryzen5 5600X
- MB: msi mpg B550 gaming plus
- RAM: 2400MHz 16GBx2 or 3200MHz 16GBx2
- システムディスク: HP EX950 NVMe 500GB
- ドライバ: 456.55
検証したベンチは以下の4つ。
ベンチマーク結果
- CPU-Zの表示
とりまCPU-Zの結果も示しておく。最新バージョンではちゃんと表示されている。
ちなみに同じCPUID製のモニタリングソフトであるHWmonitorはまだZen3に対応していないようで、CPUがAMD K19
と表示される。
- Cinebench R20
マルチの結果と、それをコア数で割ったシングルスコアも計算してみた。
まあ流石にマルチじゃ2920Xには勝てないが、同コアに減らしたGamemodeとはすごい差がある。
シングルも約1.5倍と、伊達に2世代進んでいないことを示す結果である。
- 3DMark Timespy
トータルスコアだとCPUベンチの結果も合算されてしまいコア数多いほうが有利になってしまうので、Graphicのみのスコアも記載してみる。
なんとコアが半分になったにもかかわらず、スコアが上がるという結果に。とても嬉しい。
- 3DMark Firestrike Ultra
4KのFireStrikeテストなのでどちらかとGPUの方がネックになるテストである。こちらでもわずかではあるが5600Xのほうがスコアが出ている。
私が一番遊ぶゲームであるFF14の4K最高品質ベンチマーク。これのスコアが上がるのが私的には一番注目ポイント。
こちらはスコアだけでなく平均FPSと最小FPSもグラフにしました。
結果としてはスコアはめっちゃ上昇。約1.4倍。平均FPSが全体的に上昇しているようである。一方最小FPSに変化はなかったので、ベンチマークが趣味の同士たちならおなじみであろう序盤の罪喰いに暗黒が剣ぶわーって振るめちゃ重いシーンはGPU依存のようですね。
あとがき
Windows再インストールで久しぶりにRを入れ直してみたので、ついでにこのブログのグラフもRで書いてみた。